西中VOICE

産みの苦しみ

今年も中学2年生の理科探究の授業が始まりました。1回目はガイダンス。3月に先輩の発表を聞いているとはいうものの、「聞く」側と「する側」では大違い、生徒たちはメモを取りながら熱心に聞いていました。

理科探究の取組に課せられる条件は3つです。まず、自分が興味を持ち自分で解明したいことでなければならないこと。次に、解明につながる実験や観察を組み立てられるものでなければならないこと。そして、本やインターネットで調べれば結論がわかってしまう程度であってはならないことです。

2回目の授業で、各生徒が考えてきた探究テーマについて担当教師が個人面談しました。結果、即決定は42人中0人。つまり全員不合格。自由研究だからと、なめてかかった生徒が多かったようです(笑)。

実は、先の3つの条件で一番難しいのが、「自分が興味を持つこと」です。興味があることぐらいいくらでもあるはず・・・ではないのです。子どもたちは実に多くの事柄やものに囲まれて生きています。しかし、その多くは、大人が作ったものや考えを与えられていただけではないでしょうか。子ども本人は、単に受け取るだけのことが多かったのではないかと思います。受け取るだけのことを「興味」とか「個性」とはいいません。個々の内面の中で作り上げた結果が興味や個性と呼ばれるのです。

「雲」、「色」、「腕相撲」、「メガホン」、「虹」、「シャツのしわ」・・・ほとんど重なることなく「興味」が並びました。しかし、「本当かい? 何を知りたいの? どんな実験ができそうなの?」と少し意地悪く追求します。受け取る側から、「作り出す」側へ、生徒たちはこれから変わっていくはずです。テーマ決めは3時間の配当です。産みの苦しみがなければ、産んだ喜びは訪れません。   (教員YH)

HP探究力添付画像H274月

 

理科ウオークでおなじみ、羽化したばかりのカゲロウの写真を撮りました。写真を見て疑問を感じましたか。どうしてみな同じ向きなんでしょう。それをどうしたら確かめられるでしょう。仮説と実験(観察)方法を考えてみて下さい。





























































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